馬のいる風景は、カウアイでは日常的な光景だ。街から少し外れるだけで牧場や空き地で草を食む馬に出会い、トレッキングでは乗馬を楽しんでいる人とすれ違うこともある。
馬は、ハワイ文化の中で、今も昔も変わらずハワイの人々にとって身近な動物なのだ。ハワイの歴史上で馬が登場したのは、アメリカの貿易商がカメハメハ大王への贈り物として馬を献上した1803年頃であるといわれている。その後、牧場経営が始まり、馬を操るハワイアンカウボーイ「パニオロ」が誕生した。
今では、ホースバック・ライディング、いわゆる乗馬は、カウアイではメジャーなアクティビティとしてツーリストにも愛されている。海・山・川、自然風景豊かなカウアイ島は、乗馬ツアーに適した環境といえるだろう。
乗馬ツアーは、催行されるエリアによってそれぞれ特色ある。どのツアーもパニオロが先導してカウアイの特別な場所へと案内してくれるので、乗馬初心者も、経験者も関係なく楽しめるはずだ。ツアーによって、ライディング中の風景や目的も異なるので、自分の好みやレベルにあわせてツアーを選びたい。
南海岸エリアでは、ポイプ地区の東、マハウレプ自然保護地区のパノラマビューを楽しみながらビーチサイドライディングを体験できる乗馬ツアーがある。パニオロ気分でキャトル牧場を通り抜け、まばゆく光り輝く青い海と白い砂浜が続く海岸線を2時間ほど散策できる。まさに、ビーチリゾートならでは乗馬を体感できるライディングツアーだ。
北海岸エリアでは、ノースショアの緑深い山に囲まれた牧場から出発する乗馬ツアーがある。牧場を越え、山奥を散策しながら滝へ向かうライディングは、森林浴をしながらアドベンチャー気分を味わえる。馬とふれあいながら、カウアイの大自然をのんびりと鑑賞しよう。
当然ながら、乗馬でのケガや事故は自己責任になるので十分に注意したい。馬は世界共通でデリケートな生き物。ツアーに参加する際は、ガイドやパニオロの言うことを必ず守るようにしよう。乗馬ツアーでの馬とのパートナーシップや、馬と共に見る風景は、きっとカウアイの旅に特別な色を残してくれること間違いなし。