カウアイ島の観光スポット

ケ・カフア・オ・カネイオロウマ
Ke Kahua O Kaneiolouma

何世紀にもわたり森林の中に隠れていた南海岸の古代遺跡

ハワイ州カウアイ島のケ・カフア・オ・カネイオロウマ遺跡

Ke Kahua O Kaneiolouma(ケ・カフア・オー・カネイオロウマ)はポイプの中心部にある、11エーカー(約44,500平方メートル/東京ドーム0.9個分)の複合施設の跡地。南海岸にいくつか残る古代遺跡のひとつである。

この場所は、最近までは完全に「ナゾの存在」であった。有志によって、調査が進められ、1998年から、Hui O Malama O Kaneiolouma (カネイオロウマをケアするグループ)によって、清掃、また復元作業が順調に進められてきている。いまでは、岩の塀が土地を囲み、入り口にあたる部分には4体のTiki(ティキ/ハワイの彫像)が建てられ人々の注目を引いている。

ケ・カフア・オ・カネイオロウマ
広大な敷地内では現在も古代遺跡の調査が進められている。

調査された結果によると、この場所は、一般にヘイアウと呼ばれる儀式などを執り行う聖域と、それに住居、儀式空間、植物資源や漁をする場所、寺院などの複合体であった場所だと言う。もっとも特徴的な施設としては、大きなオープンエリアのスタジアム空間があったこと。スポーツ・イベントを通して神を敬い、王を讃えたとされている。このスタジアムでは、Uma (ウマ/アーム・レスリング)、Hakoko (ハココ/レスリング)、Lua (ルア/武道)や、ハワイの伝統的なゲームが行われたという。

考古学者であるビショップ博物館のケネス博士は「島の位置などからしても、首長のためのスポーツとゲームを行うかなり重要な場所だったと思われます」と発言している。このような寺院の競技場は、Ali’i (アリイ/王)のための競技場として、マルケケサス諸島などでは知られている。また、ギリシャの寺院には同じように「王を讃える」目的を持った、スポーツとゲームのスタジアムがあり、いくつかの先住民文化に共通して見られる施設でもある。

ケ・カフア・オ・カネイオロウマのティキの説明ボード
遺跡に関する調査結果を記したガイドボードが設置されている。
ケ・カフア・オ・カネイオロウマ遺跡のマップボード
古代複合施設のマップを記したガイドボード。

Ke Kahua O Kaneiolouma(ケ・カフア・オー・カネイオロウマ)は、AD1400年にさかのぼり、歴史的、文化的、考古学的な文献の中で、少なくとも130年間、かなりの数の文献に記載されてきた。カウアイ島で最も人が集まり、一大リゾート地の中心ポイプビーチからわずか100ヤード(約91メートル)の場所に位置するにもかかわらず、繁殖力の強い植物や木々のよって完全に覆われ、長い年月にわたって、その姿を隠していたのである。

現在も、ボランティア組織「Hui O Malama O Kaneiolouma (カネイオロウマをケアするグループ)」によって、復元作業が続けられている。グループの活動目的は、複合施設を復元して文化を継続させ、レクリエーションや教育の機会を増やしながら、古代の聖地を敬い、守ること。また、ハワイの伝統と遺産と現代の暮らしをつなげる場所を提供したいとのことだ。1959年にハワイの考古学専門家ヘンリー・ケカフナによって行われたマッピングに従って復元作業は進められている。

復元作業が終わったあかつきには、アクセスバス、ガイドツアー、通訳サイン、ビジターセンターなど、より多くの人にシェアできる仕組みが企画されている。

ハワイアンがかつてどのように暮らしていたか、その手がかりを持つ場所になるように、過去と未来をつなげる生命線に 

というボランティア・チームの趣旨のもとで復元作業が完成し、大切な文化を引き継ぐ環境が整う日が来るのが楽しみである。

Information

地図 MAP
住所 Poipu Road Koloa HI 96756