ハエナ・ビーチ・パーク(Haena Beach Park)からクヒオ・ハイウェイ(Kuhio Hwy)を北へ2キロほど行った道路沿いに火山岩を露出した洞窟がある。通称ウェット・ケーブ(Wet Cave)と呼ばれる淡水を蓄えたワイカナロアだ。洞窟の奥へと続く水で満たされたトンネルは神秘的な景観を漂わせている。女神ペレにまつわる伝説によると、このワイカナロアはペレが永住地を探すためにハエナの大地に残した3つの洞窟のうちの1つだと伝えられている。
かつて、洞窟内は底まで見えるほど透明度の高い澄んだ水で満たされていたようだが、残念なことに現在では淡水に発生する有害なバクテリアの影響などで水質も低下し、水に入ることは固く禁止されている。また、洞窟内の水は幾重もの岩層を挟んで深いところで海とつながっているため潮の満ち引きによって水位が変動する。特に引き潮時は、洞窟の奥深く入り組んだ溝に吸い込まれてしまう危険性もあるということだ。
ワイカナロアの名前の由来
ハワイの神話の中で、ワイカナロアの洞窟はハワイの偉大な神である「カネ」と「カナロア」がハワイの島々を巡る旅の中で生まれたと伝えられている。カネとカナロアは、島巡りの道中行く先々で「アワ(アワと呼ばれる植物と清水で作った神聖な儀式に欠かせない飲み物)」を楽しんだそうだ。ある日、ハエナにやって来たところ辺りに必要な湧き水が見つからなかったため、カナロアが魔法の杖で地面を叩き湧き水を掘り当てたという。Waikanaloa(ワイカナロア)は、この物語に出てくる神「Kanaloa(カナロア)」とハワイ語で湧き水を意味する「Wai(ワイ)」から生まれた名称だと言われている。
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Columnワイカナロア・ウェット・ケーブの行き方
- 車の場合はハエナ州立公園(Haena State Park)に駐車場があるので利用できる。ハエナ州立公園からはクヒオ・ハイウェイをケエ・ビーチ(KeeBeach)方面に歩くとすぐ左側にある。洞窟は地元ハワイアンに大切にされている場所なので、マナーを守り敬意をもって見学しよう。クヒオ・ハイウェイ沿いには、ハエナ・ビーチ・パークの向かい側にマニニホロ洞窟(Maniniholo Dry Cave)もある。
Information
地図 | MAP |
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住所 | Kuhio Hwy. Hanalei HI 96714 |